カイン州は、ミャンマー南部の美しい海と山の自然に恵まれた地方です。緑豊かな水田地帯は、カルスト地形特有の石灰岩の山々に囲まれています。無数の洞窟が点在しているカイン州は、ミャンマーの東部の山岳地帯の素晴らしい景色を提供してくれます。パアン(Hpa-An)市が、カイン州の州都です。この美しい街も、石灰岩の山に囲まれています。カインの典型的な風景は、豊かな田園が広がり、そこの向こうに緑豊かな山々がある、美しいものです。またお茶とコーヒーの生産としても有名です。カインの見どころは沢山ありますが、とりわけズウェカビン山(Mt. Zwekabin)、ルンビニガーデン(Lumbini Garden)、タンダウン(Thandaung)の町、サダン洞窟(Sadan Cave)などが人気があります。賑やかな祭りから伝統的なダンスショーまで、カイン州には、心ひかれるものが沢山あります。
カイン州には、カレン(Karen)族、パダウン(Padaung)族、ビルマ(ミャンマー)族、シャン(Shan)族、パオ(Pa-O)族、モン(Mon)族、ラカイン(Rakhine)族、ビルマ・タイ系統の人々が暮らしています。言語は、カイン語、ビルマ語、モン語が使われ、宗教は、仏教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、アニミズムなどが信仰されています。
カイン州の総面積は12,296平方キロメートルで、カインの州境は、タイ国、モン州、カヤー州、シャン州、バゴー管区、マンダレー管区に接し、高温多湿の気候です。
カイン州の中心地はパアン(Hpa-An)市。州の特色としては、神秘的な洞窟、緑豊かな田園地帯や石灰岩の山などです。州には、現在約157万人(2014年)が住んでいます。
バインニィ洞窟は、サルウィン川(Thanlwin River)の西岸に位置しています。洞窟に続く階段には、28の仏像があります。洞窟には古代のパゴダと、さまざまな色の無数の仏像と沢山積まれたレンガがあります。山のふもとには、泳ぐことができる天然温泉や冷泉があります。
パアン周辺にある天然の石灰岩洞窟の1つで、パアンから約14 km離れた場所にあります。洞窟は山の崖の50メートルの高さにあります。洞窟内には、13世紀まで遡る奉納された大小さまざまな塼仏や仏像が安置されています。寝仏の後ろには「聖なる水」をたたえる天然の池があります。
パアンの南約13 kmに位置するカーグン洞窟は、高さ61メートル、長さ91メートルの石灰岩の洞窟です。岩の表面には、さまざまな仏像や御守り用の塼仏など、仏陀を描いた7世紀まで遡るアートが飾られています。仏像と壁の彫刻は素晴らしい状態で保存されています。
コーカタン洞窟は、パアンの南約1 kmの所にあります。幅が30メートルの半円形をした洞窟です。入り口の両側には、28の仏像が飾られています。この素晴らしい洞窟には無数の鍾乳石があり、息をのむような景色が広がっています。
サダン洞窟は、ズウェカビンの山(Mt. Zwekabin)の最南端、サルウィン川(Thanlwin River)の東岸、そしてパアンから約32 kmの場所に位置しています。長方形をした入り口は、長さが107メートル、高さが10メートルあります。洞窟には、数十の仏像やいくつかのパゴダ、そして新しく壁に彫られた彫刻もあります。
シュエ・イン・ミャウ・パゴダは、パアンのサルウィン川(Thanlwin River)の東岸に位置し、素敵な夕日を見ることができる人気のスポットです。ここには竜と巨大なカエルの像があり、伝説によるとこのパアンの町は、この竜とカエルが建てたということです。パゴダには展望台があり、そこから川の景色を眺めることができます。
高さ722メートルのZwegabin山は、ミャンマーで最も神聖な山の1つです。山頂へは約2時間。なかなかきついですが、Kayin一有名な素晴らしい景観をみることができるのですから、その努力は報われるでしょう。夕日をエンジョイしたい人は、山の上の僧院で夜を過ごすのはいかがでしょうか。山のふもとで何千体もの仏像を見ることができます。
切り立った岩の頂上にあるパゴダ。チャウ・カラップは、カイン州の最も素晴らしく、有名な風景の1つです。黄金のパゴダが人工湖を見下ろすように建っています。訪れる人は、パゴダと不思議な自然の光景に心を奪われ、時間を忘れてしまいます。風が止むと湖が鏡のようになり、水面に映るパゴダの景色は心に残ります。
キョントーの滝のエメラルド色に映える水は、見逃せないカイン州のもう1つの魅力です。滝は、ティクロウトー(Htiklawtho)の隣、フライン・ブェ(Hlaing Bwe)の町の近くにあります。自然を楽しむのに、うってつけの原生林に囲まれています。この滝を観光するベストシーズンは乾季です。
ミャワディは、タイ国境に面した国ざかいの町です。最近新しく建設された道路が、ミャンマー他の地域とミャワディを結んでいます。この道は、風光明媚なドーナ(Dawna)山脈を通っています。またミャワディは、タイを経由してミャンマーへ入るの入り口の1つであるため、重要な町となっています。ミャワディの「友好の橋」は、タイとミャンマーの友好関係を表しています。
タンダウンは、イギリスの植民地時代にヒル・ステーション(避暑地)として開発された町です。コーヒー、お茶、果物の生産が盛んな美しい山の町です。バケーションを過ごすには、うってつけの場所として人気があります。訪れる人は、リラックスして緑に囲まれたこの町を楽しむことができます。山あいの日の出の景色は、美しい思い出として残るでしょう。
カインの新年は、太陰月ピヤートウ(Pya-tho)の新月の日に祝います。人々は集まり、盛大な式典でドン・ダンス(Don Dance)を披露します。またフロッグ・ドラム(カエル太鼓)と水牛の角の楽器が演奏されます。
この祭りは、ミャンマーのモンスーンの雨と仏教徒の断食の始まりに当たるワソウの月に祝われます。僧侶たちは、修道院から外出することは禁止されていますが、祈りをあげることが務めなので、予備の衣が必要です。この祭りは、僧侶たちが雨季に使用する衣を提供するために祝われます。
タディンジュの満月の頃、釈迦が天上界で説教した後に地上に戻られたことを祝福して、全国各地で3日間祝われます。この祭りで人々は、家をろうそくとカラー・ライトで飾ります。光の祭りは、仏教徒の断食の終わりを告げます。